ある日の学校での出来事です。
朝から、僕は社会の授業で五年生のクラスに行きました。
その中に、
いつもはかなり前向きで、
よく発表もする子がいます。
でも、
その日は違いました。
「うわー、めんどくさい」
「無理や」
そんなマイナス発言が、
朝からずっと多い。
なんか変だな。
そう思いながら、
授業は終わりました。
その後、
運動会に向けた係活動がありました。
たまたまその子は、
僕の担当している場所と同じでした。
運動場の石拾いです。
すると突然、
砂を大量にすくって、
そのままバケツに入れようとしました。
「石取るんじゃ!」
思わず注意しました。
すると、
「今、この砂の中から石を取ろうとしてたんです」
と、言い訳。
いや、それは無理あるやろ。
さらに、
友達にちょっかいをかける。
蹴り合いになる。
バケツを裏返しにして、
そこにすわり込みながら石を拾う。
明らかに変。
でも正直、
全部の行動が腹立つ。
すべて注意しました。
「ええ加減にせえよ」
怒鳴ってしまいそうになる。
でも、
そこで一回止まりました。
係活動が終わったあと、
その子を呼びました。
「どうしたんや」
「今日、いつもと違うやないか」
「なんかあったんか?」
そう聞くと、
どうも土日はずっと野球だったらしい。
休む暇もなく、
ずっと動いていたとのこと。
「なんかイライラするねん」
そんなことを言っていました。
そして最後に、
「今日は家帰ったらゲームしてストレス発散するわ」
と答えて教室に戻っていきました。
「それした方がええわ」
僕もそう返しました。
少し表情も柔らかくなって、
「あ、ちょっと落ち着いたかな」
と思いました。
でも、
その後またトラブルが起きました。
教室での着替え中。
さっき蹴り合いになっていた子と、
また揉め始めた。
そこに周りの友達も入ってきて、
「ああやこうや」
と言い合いになり、
最後はまた、
どつき合いみたいになる。
あー…。
と思いました。
そのあと、
少し後悔しました。
もう少し、
ゆっくり話を聞いてあげればよかった。
もっと気持ちを吐き出させてあげていたら、
あの放課後のトラブルは、
防げたんだろうか。
失敗した。
そう思いました。
でも最近、
少しだけ思うことがあります。
教師って、
「問題をゼロにする人」
ではなく、
「崩れた子を見失わない人」
なのかもしれない。
子どもって、
疲れやストレスを、
うまく言葉にできません。
だから、
ふざける。
イライラする。
ちょっかいを出す。
空気を壊す。
そういう形で出る。
「困った子」
に見える時ほど、
実はその子自身が、
一番困っている。
そんなことを、
最近よく思います。
もちろん、
もっと上手く対応できた場面もあったと思う。
でも、
あの日の僕は、
「なんか今日、違うな」
に気づけた。
そこだけは、
忘れないでおこうと思います。





子どもの「いつもと違う」に気づけるの、簡単そうで難しいですね。
その変化を見逃さない視点があたたかいなと思いました。
こんにちは。 いい先生ですね。私は小学校の先生には感謝しかありません。四年生、五年生、六年生の先生は特に感謝です。