オオヤマガメという亀がいます。
東南アジアの森や湿地に暮らす、
大型のヤマガメです。
甲羅は大きい。
体も重い。
歩く姿ものんびりしている。
いかにも、力強そうな亀です。
でも、
この亀を調べていて、
面白いことを知りました。
雨が降ると、活発になるんです。
森を歩く。
餌を探す。
水辺を移動する。
逆に、
乾燥した時期には、
あまり動かなくなる。
怠けているわけではありません。
やる気がないわけでもない。
環境が違うんです。
オオヤマガメが暮らす東南アジアには、
雨季と乾季があります。
雨季になると、
森は一気に豊かになります。
植物が育つ
果実が落ちる
キノコが生える
水も増える
生き物たちが動き出す。
だから、オオヤマガメも動く。
雨が降ったからです。
一方で、
乾季になると環境は厳しくなります。
水は減る。
食べ物も少なくなる。
地面も乾く。
そんな時に、
無理に動き回れば、
余計に体力を失います。
だから、じっとする。
生き延びるためです。
亀は自然に正直です。
ボクら人間は、
うまく動けない時があります。
集中できない
やる気が出ない
何も進まない
すると、
自分を責めてしまう。
怠けている
努力が足りない
根性がない
そう思ってしまう。
でも、
本当にそうでしょうか。
もしかすると、
能力の問題ではなく、
環境の問題かもしれません。
眠れていない
疲れている
安心できない
余裕がない
そんな状態では、誰だって力を出しにくい。
オオヤマガメは、乾いた森の中で
「もっと頑張ろう」とは考えません。
雨を待つ
動ける時に動く
生きられる条件を待つ
それもまた、
自然の中で生き残るための知恵でした。
人間も同じでいいんではないかと思います。
花が咲かないのではない。
まだ季節が来ていないだけかもしれない。
能力がないのではない。
まだ雨が降っていないだけかもしれない。
ボクらは、結果だけを見がちです。
でも、その前には環境があります。
土があります。
水があります。
季節があります。
オオヤマガメは、
今日も森のどこかで雨を待っています。
そして、
雨が降れば動き出す。
無理をするのではなく、
生きられる条件を見ながら。
もしかすると、
人生で大切なのは、
もっと頑張ることではなく、
自分が動ける環境を整えることなのかもしれません。









