インドテントガメという亀がいます。
インドやネパール、
バングラデシュの川や池に暮らしています。
大きな亀ではありません。
甲羅の長さは20センチほど。
でも、
この亀を横から見ると驚きます。
甲羅が高く盛り上がっているんです。
まるでテント。
背中に小さな山があるようにも見えます。
この特徴は、特にオスで目立ちます。
さらに、オスは体の色も鮮やかです。
尾も長い。
一目で分かるくらい、
メスとは雰囲気が違います。
なぜ、こんな姿になったのでしょう。
自然界では、
目立たない方が有利なことが多い。
敵に見つかりにくい。
攻撃されにくい。
生き残りやすい。
ところが、
インドテントガメは違いました。
あえて目立つ。
あえて特徴を作る。
なぜか。
選ばれるためです。
自然界には、二つの競争があります。
生き残る競争。
そして、
選ばれる競争。
どれだけ長く生きても、
子孫を残せなければ、
その特徴は次の世代へ続きません。
だからオスたちは、
メスに見つけてもらう必要がある。
メスに選んでもらう必要がある。
進化の世界では、これを性淘汰と呼びます。
クジャクの大きな羽。
鹿の立派な角。
鳥たちの美しいさえずり。
それと同じように、
インドテントガメの甲羅も、
「選ばれる競争」の中で進化してきた可能性があります。
ここが面白いですよね!
生きるためだけなら、
もっと地味でもよかったかもしれない。
もっと平らでもよかったかもしれない。
でも、
選ばれるためには、
少し違う必要があった。
少し目立つ必要があった。
自然界は、ただ強いだけの世界ではありません。
少し変わっていること。
少し目立つこと。
少し個性があること。
そんな特徴が、受け継がれていくこともあります。
人間も似ているところがあって、
周りと違う部分を、
つい隠したくなることがあります。
変だと思われたくない。
浮きたくない。
失敗したくない。
だから、みんな同じ方向を向こうとする。
でも、
よく見るとそうでもありません。
みんなと違う方向へ行く人もいる。
むしろ、
そっちへ全力で走っていく人もいる。笑
自然界にもいるし、
SNSにもいるし、
たぶん職場にもいる。
そして、
案外そういう人が、
新しい景色を見つけたりする。
だから、
周りと違うことは、
必ずしも間違いではないのかもしれません。
インドテントガメも、
少し変わった甲羅を隠しませんでした。
その結果、
何百万年も生き残ってきたのですから。
違う形も残っている。
違う色も残っている。
違う生き方も残っている。
インドテントガメは、
今日も少し変わった甲羅を背負って生きています。
周りと同じ形ではない。
でも
その形だからこそ受け継がれてきた。
もしかすると、
個性というのは、
周りと同じになることではなく、
自分だけの形を受け入れることなのかもしれません。









