ミツユビハコガメという亀がいます。
北アメリカに暮らす、小さなリクガメです。
甲羅の長さは、15センチほど。
森や草原を
ゆっくり歩いて暮らしています。
この亀には、少し意外な特徴があります。
目が、あまり良くありません。
もちろん、何も見えないわけではありません。
でも、
視力はそれほど高くないと考えられています。
では、
どうやって餌を見つけるのでしょう。
実は、目だけに頼っていません。
鼻です。
ミツユビハコガメは、
においを頼りに、食べ物を探します。
落ち葉の下
草の陰
土の上
目では見つけにくい場所でも、
においを感じ取ります。
だから、
視力が少し弱くても、困りません。
自然界では、
一つの能力だけが、すべてではありません。
目が良くないなら、鼻を使う。
鼻だけでは足りないなら、経験を使う。
足りないところを、別の力で補う。
それも、
立派な生き残る方法でした。
人も、同じかもしれません。
話すのが苦手な人がいます。
覚えるのが苦手な人もいます。
人前に立つのが、苦手な人もいます。
でも、
その代わりに、
人の気持ちによく気づく人がいます。
黙々と続ける力を、持っている人がいます。
小さな変化に、気づける人もいます。
できないことは、誰にでもあります。
でも、そこで終わりではありません。
足りないところを補う力も、その人の才能です。
ミツユビハコガメは、教えてくれます。
見えないことが、負けではない。
別の力を育てれば、それはちゃんと武器になる。







