ヒラリーカエルガメという亀がいます。
南米のブラジル南部やウルグアイ、
アルゼンチン周辺の湿地に暮らしています。
池
沼地
湿原
そんな場所で生きています。
大きな亀です。(画像はちいさかった)
甲羅は平たい。
頭も大きい。
顎にはひげのような突起がある。
少し変わった顔をしています。
でも、
この亀の面白さは見た目ではありません。
乾季の生き方です。
ヒラリーカエルガメが暮らす湿地は、
一年中同じではありません。
雨が降る季節もある。
乾燥する季節もある。
乾季になると、水が減る。
池が小さくなる。
環境が厳しくなる。
そんな時、無理に動き回らない。
じっとする。
泥の中や湿った場所で、
体力を使わないように過ごす。
生き延びるためです。
もし必死に動き回れば、どうなるでしょう。
体力を失う。
水分を失う。
命を削る。
だから、待つ。
僕らは、動いている人を見るのが好きです。
頑張っている人。
挑戦している人。
結果を出している人。
すると、止まっている自分が不安になる。
休んでいていいのか。
何もしていなくていいのか。
取り残されていないか。
そんなことを考えてしまう。
でも、
自然界を見ていると、
別の生き方もあります。
走ることで生き残る生き物もいる。
戦うことで生き残る生き物もいる。
そして、
待つことで生き残る生き物もいる。
アフリカの肺魚は、泥の中で雨を待ちます。
カエルの仲間にも、
乾季を眠るように過ごす種がいます。
ヒラリーカエルガメもまた、
厳しい季節を無理に戦わない。
今は動く時ではない。
そう判断したら、力を温存する。
それもまた、
立派な生存戦略です。
人間も同じなのかもしれません。
前へ進む時期もある。
挑戦する時期もある。
でも、
休む時期もある。
待つ時期もある。
外から見ると、
何も変わっていないように見える。
それでも、
命は続いている。
準備は続いている。
そして、
雨が降れば、
また動き出せる。
ヒラリーカエルガメは、
今日もどこかの湿地で、
静かに季節を待っています。
もしかすると、動いていないのではない。
次に動くための力を、
ためているだけなのかもしれません。







